後書
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ご精読ありがとうございました。
この話は2003年夏に、高校の文学部誌に掲載したものです。若かった。 例のクレタ文明のミノタウロス伝説がほんのすこしモチーフ。(すこしか) このお話、「旅行者」で一番初めに書いた話なんです。
「はじまりの街」から始まったのではなかったのです。どうでもいいか。
なので読み返すといつも、胸がぎゅぅっと不思議な気持ちでいっぱいになる、そんなお話。
懐かしいような、そんな。
異物とはどういうものなのか、考えていたようです。 人にとっての異物とか。都市という有機的な集合にとっての異物とか。 団結と隔絶の表裏一体も、書きたかったようです。 それでも一人じゃなければ乗り切れるかな。どうなんだろう。 ゼロだと諦めたくなるし、1だと10欲しくなる。 そんな気もします。 ササイは一人いてくれれば十分だったようです。 お母さんがこんなんなる前に嫁の存在を知らせてやれと言う感想を頂きました。 もっともだ。親不孝だぞ!(自分で書いたのに…) あと、私のお気に入りのコンビが出てきましたね。
カーとエカテリーナ。
この二人はもともと別に考えていた話に出てきてたんだけど、何やら単体だとアクが強すぎるので脇で暴れて貰うことにしました。
まだまだ暴れます。うふふ。
どうかあなたも彼女の旅の倖いを祈って下さいますよう。
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