ただいま。
後書
ご精読ありがとうございました。
これがソルとルネの物語の、最初の決着です。
 
泣いてくれた方がいます。
微笑んでくれた方がいます。
ソルをずっとずっと見守ってくれた方がいます。
ルネと、彼の優しさを愛してくれた方がいます。
ギアの不器用さ、人間っぽさを好きになってくれた方がいます。
本当にありがとうございました。
 
「はじまりの街」から「ただいま。」までの間には、まだまだ書ききっていない話が山ほどあります。
そして「ただいま。」のその先にも、たくさんの物語があります。彼女の旅はまだ続くのだから。
彼女がロウミュラを「はじまりの街で、終わりの街」として、自分の地図に書き込むのがこの話の役割でしょうか。
 
街というものを、帰るところたらしめているのはなんなのでしょう。
ソルにとってそれは、ルネとの想い出だったり、彼の言葉だったり、育ち行く若木と墓標だったり、ぶっきらぼうだけど本気で心配しているギアの存在だったり。生まれ育った街の空気の匂いだったりもするかもしれません。
私の帰るところは私を待っていてくれる人が居るところです。場所は勿論だけど、心が帰るところ、大事な人が居るところ。
帰るところがあると知っているから、どこまでも行けるんだと思うのです。

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